結論
適合率は、陽性と予測したもののうち実際に陽性だった割合で、誤検知の少なさを表します。再現率は、実際に陽性のもののうち陽性と予測できた割合で、見逃しの少なさを表します。
比較表
それぞれの説明
適合率と再現率は、どちらも混同行列の件数から計算する分類モデルの評価指標です。陽性は、見つけたいほうのクラスを指します。TPは真陽性、FPは偽陽性(誤検知)、FNは偽陰性(見逃し)の件数です。
適合率
適合率は、「陽性と言ったときに、どれだけ当たっていたか」を表します。迷惑メールの判定で、迷惑メールと判定した100通のうち90通が本当に迷惑メールなら、適合率は0.9です。普通のメールを迷惑メールに振り分けると、大事な連絡を見落とすおそれがあります。こうした誤検知の害が大きい場面で重視します。
再現率
再現率は、「本当の陽性を、どれだけ取りこぼさずに見つけたか」を表します。病気の検査で、実際の患者50人のうち45人を陽性と判定できたら、再現率は0.9です。見逃した5人は、治療を始めるのが遅れるおそれがあります。見逃しの害が大きい場面で重視します。
2つの関係
陽性と判定する基準(閾値)を厳しくすると、自信のあるものだけを陽性と判定するので、適合率は上がりやすくなります。その代わり、判定から漏れる陽性が増えて、再現率は下がりやすくなります。基準をゆるめると、逆の動きになります。
このトレードオフがあるため、片方だけでモデルを評価すると判断を誤ります。両方のバランスを1つの数値で見たいときは、2つの調和平均であるF値を使います。陰性も含めた全体の当たり具合を表す正解率は、陽性が少ない不均衡なデータでは高く出やすいので、適合率・再現率と合わせて読みます。
見分けるコツ
- 定義の主語で見分けます。「陽性と予測したもののうち」なら適合率、「実際に陽性のもののうち」なら再現率です。
- どちらの誤りが困るかで選びます。誤検知の害が大きいなら適合率、見逃しの害が大きいなら再現率を重視します。
- 日本語の「精度」は、正解率と適合率のどちらの意味でも使われます。問題文では、言葉ではなく定義の文で確かめます。
◯×チェック
-
評価データに陽性が含まれるとき、すべてのデータを陽性と予測するモデルの再現率は1になる。
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答え ◯ 正しい
見逃し(FN)が0になるので、再現率はTP / (TP + 0) = 1です。一方、適合率はデータ全体に占める陽性の割合まで下がります。
-
適合率の分母は、実際に陽性であるデータの件数(TP + FN)である。
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答え × 誤り
適合率の分母は、陽性と予測した件数(TP + FP)です。実際に陽性である件数(TP + FN)を分母にするのは再現率です。
-
実際の陽性に対する予測結果が同じなら、陰性のデータがいくら増えても再現率は変わらない。
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答え ◯ 正しい
再現率はTPとFNだけで決まり、陰性のデータは計算に入りません。陰性が増えて誤検知(FP)が増えたときに下がるのは、適合率のほうです。
関連問題
問題の一覧(2問)
出典と作成について
作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合。手順は編集方針)
公開日: 最終更新日: 最終確認日:
対応シラバス:シラバス第1.4版 技術10
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版(技術分野 項目10 モデルの選択・評価)2026年10月30日閲覧
- Marina Sokolova, Guy Lapalme, A systematic analysis of performance measures for classification tasks, Information Processing & Management 45(4), 427–437 (2009)2026年10月30日閲覧
- scikit-learn User Guide, Metrics and scoring(Precision, recall and F-measures)2026年10月30日閲覧
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