ディープラーニング(シラバス 技術6)

1行の定義と◯×チェックは用語『ディープラーニング』の解説にあります。

学習目標

人間の神経回路から着想を得たニューラルネットワークが、長い停滞を経てディープラーニングとして実用化されるまでの流れを理解し、画像認識コンテストでの躍進、囲碁でトップ棋士に勝ったこと、生成AIの普及という節目が、それぞれ何を示したかを説明できるようにします。

要点

人間の神経回路から着想を得る

人間の脳では、神経細胞(ニューロン)が互いにつながり、信号を受け渡して情報を処理しています。ニューラルネットワークは、このつながりを単純な計算の部品に置き換えた数理モデルです。1958年にローゼンブラットが発表したパーセプトロンが出発点ですが、層が1つでは直線で分けられない問題を解けないことが1969年に示され、研究は一度下火になりました。1980年代に誤差逆伝播法が広まり、層を重ねたネットワークを学習させられるようになりました。

CNNの源流

  • ネオコグニトロン:福島邦彦が1980年ごろに発表しました。動物の視覚の研究をヒントに、特徴を取り出す層と、位置のずれを吸収する層を交互に重ねています。誤差逆伝播法は使わず、正解ラベルなしの自己組織化で学習します。
  • LeNet:ヤン・ルカンらが1989年に発表し、1998年のLeNet-5で形が整いました。畳み込み層とプーリング層を誤差逆伝播法で学習させ、手書き数字の認識に使われました。

どちらもCNNの原型ですが、当時は計算機の性能もデータも足りず、深いネットワークを学習させるのは難しいままでした。2006年には、ジェフリー・ヒントンらが層ごとの事前学習で深いネットワークを学習させる方法を示しました。

2012年の転換点

ImageNetは、フェイフェイ・リーらが2009年に発表した大規模な画像データセットで、1,400万枚を超える画像に写っているものの名前が付いています。ILSVRCは、そこから選んだ1,000クラスの画像分類などで精度を競うコンテストで、2010年から2017年まで開かれました。

2012年、トロント大学のヒントンらのチームが、AlexNetというCNNで優勝しました。上位5候補に正解がない割合は約15%で、2位の約26%に大差をつけました。GPUで大量の画像を学習させたことなどが勝因とされ、これを機に画像認識の主流がディープラーニングに移りました。

アルファ碁(AlphaGo)

囲碁は打てる手が非常に多く、AIが人間に勝つのはまだ先と見られていました。Google傘下のDeepMindが開発したアルファ碁(AlphaGo)は、盤面から有望な手と形勢を推定するニューラルネットワークを、モンテカルロ木探索と組み合わせました。ネットワークは人間の棋譜と自己対局で学習しています。2016年3月、トップ棋士の李世乭(イ・セドル)に4勝1敗で勝ちました。翌年発表されたAlphaGo Zeroは、人間の棋譜を使わず、自己対局だけで学習します。

生成AI

生成AIは、学習したデータの傾向をもとに、文章・画像・音声などの新しいデータを作り出すAIです。2014年のGAN、2017年のTransformerなどの研究が土台になりました。2022年ごろから、文章で指示するだけで画像や文章を作れるサービスが一般に広まりました。

G検定で問われる深さ

ネットワークの構造の細部や誤り率の数値までは不要です。ネオコグニトロン、LeNet、2012年のILSVRC、2016年のアルファ碁(AlphaGo)、生成AIの普及という順番と、それぞれが何を変えたかを説明できれば十分です。生成AIの仕組みや課題は、応用例や法律・倫理の分野で詳しく学びます。

つまずきやすい点

  • ネオコグニトロンは誤差逆伝播法を使わず自己組織化で特徴を学び、LeNetは誤差逆伝播法で学習するという違いがあり、どちらもCNNの源流にあたる点
  • ImageNetは大規模な画像データセット、ILSVRCはその一部を使った画像認識のコンテスト、AlexNetは2012年のILSVRCで優勝したモデルで、それぞれ別のものである点
  • アルファ碁(AlphaGo)は、すべての手を調べ尽くすのではなく、ニューラルネットワークで有望な手と形勢を見積もり、モンテカルロ木探索と組み合わせて手を選んだ点
  • ニューラルネットワークは神経細胞のつながりをヒントにした数理モデルで、脳の仕組みをそのまま再現したものではない点

シラバスのキーワード

ImageNet、ILSVRC、LeNet、アルファ碁(AlphaGo)、人間の神経回路、ネオコグニトロン、生成AI

練習問題

  1. ImageNetとILSVRCの関係
  2. ディープラーニングに至る研究史
  3. 神経回路とニューラルネットワーク
  4. 生成AIの活用場面
  5. AlphaGoと後継AIの学習方法
  6. top-5誤り率の計算
ほかの2問
  1. LeNetとAlexNetの共通点と違い
  2. 生成AIと従来型モデルの違い

混同しやすい用語

この項目の関連用語

AIで作成 人による確認:未 誤りを報告

出典と作成について

作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合。手順は編集方針)

最終更新日: 最終確認日:

法令・ガイドライン等は2026年10月30日時点の内容にもとづきます。

対応シラバス:シラバス第1.4版 技術6

出典

改訂履歴

人工知能をめぐる動向の中項目
  1. 探索・推論
  2. 知識表現とエキスパートシステム
  3. 機械学習
  4. ディープラーニング

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