マルチモーダル(シラバス 技術32)

学習目標

画像と文章など、種類の異なるデータを組み合わせて扱うマルチモーダルの課題と代表的なモデルを理解し、基盤モデル、マルチタスク学習、Zero-shotといった考え方とあわせて、モデルごとに何を入力して何を出力するのかを説明できるようにします。

要点

マルチモーダルとは

画像、文章、音声、動画といったデータの種類をモダリティと呼びます。マルチモーダルは、複数のモダリティを組み合わせて扱うことです。写真を見て説明する、説明を読んで絵を描く、といったことをAIで行うには、種類の違うデータの意味を対応づける必要があります。

代表的なタスク

モデル名より先に、タスクを入力と出力の組で区別しておくと、問題文を読み解きやすくなります。

タスク入力出力
Image Captioning画像画像を説明する文章
Visual Question Answering画像と質問文質問への答え
Text-To-Image文章画像

代表的なモデル

  • CLIP:インターネットから集めた画像と説明文の組、約4億組で学習しました。組になる画像と文章は近く、組にならない画像と文章は遠くなるように学ぶことで、画像と文章を同じベクトル空間で比べられます。
  • DALL-E:文章から画像を生成するText-To-Imageのモデルです。初代はTransformerで画像を表すトークンを順に生成しました。後継のDALL-E 2は、CLIPの表現と拡散モデルを組み合わせています。
  • Flamingo:学習済みの画像エンコーダと大規模言語モデルを、新たに学習する層でつなぎ、画像や動画と文章が混ざった入力から文章を出力します。例を数個示すだけで、新しい課題に対応できます。
  • Unified-IO:画像、文章、物体の位置など、課題ごとに形の違う入力と出力を、すべて共通のトークンの列に置き換えます。そのうえで1つのTransformerに、物体検出、深度推定、画像の質問応答、文章の質問応答など、多くの課題を学ばせました。

Zero-shot

解きたい課題の例を1つも見せずに解くことをZero-shotといいます。CLIPでは、「〇〇の写真」という文をクラスの数だけ用意し、画像と最も近い文を選べば、その分類のための追加の学習なしに画像を分類できます。例を1つ見せるOne-shot、数個見せるFew-shot(転移学習の項目)と並べて覚えます。

基盤モデルとマルチタスク学習

基盤モデルは、大量で幅広いデータで事前学習し、さまざまな課題に合わせて使えるモデルを指す呼び名です。2021年にスタンフォード大学の研究者らが提唱し、BERT、GPT-3、CLIPなどが例に挙がります。

マルチタスク学習は、1つのモデルに複数の課題を同時に学習させる方法です。課題どうしで共通の表現を学べるため、課題ごとに別々に学習するより汎化性能が上がることがあります。Unified-IOは、マルチタスク学習を大規模に進めた例です。

G検定で問われる深さ

モデルの内部構造や学習データの細かな数値は不要です。タスクごとの入力と出力の組、CLIPが画像と文章を同じ空間で比べる仕組み、Zero-shot・One-shot・Few-shotの例の数の違い、基盤モデルという呼び名の意味を説明できれば十分です。

つまずきやすい点

  • CLIPは画像と文章の近さを測るモデルでそれ自体は画像を生成せず、文章から画像を作るText-To-ImageのモデルにはDALL-Eなどがある点
  • Image Captioningは画像だけを入力して説明文を出し、Visual Question Answeringは画像と質問文を入力して答えを出す、という入力の違い
  • Zero-shotは解きたい課題の例を1つも見せずに解くことで、例を1つ見せるOne-shot、数個見せるFew-shotと区別する点
  • マルチタスク学習は複数の課題を同時に学習して表現を共有する方法で、学習済みのモデルをあとから別の課題に使い回す転移学習とは学ぶ順序が違う点

シラバスのキーワード

CLIP、DALL-E、Flamingo、Image Captioning、Text-To-Image、Visual Question Answering、Unified-IO、Zero-shot、基盤モデル、マルチタスク学習

練習問題

  1. CLIPによる画像分類の方法
  2. マルチモーダルのタスクとモデル
  3. Unified-IOの入出力の統一
  4. 活用案に合うマルチモーダルタスク
  5. CLIPの対照学習の正例と負例
  6. マルチタスク学習の利点と注意点

混同しやすい用語

AIで作成 人による確認:未 誤りを報告

出典と作成について

作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合。手順は編集方針)

最終更新日: 最終確認日:

法令・ガイドライン等は2026年10月30日時点の内容にもとづきます。

対応シラバス:シラバス第1.4版 技術32

改訂履歴

ディープラーニングの応用例の中項目
  1. 画像認識
  2. 自然言語処理
  3. 音声処理
  4. 深層強化学習
  5. データ生成
  6. 転移学習・ファインチューニング
  7. マルチモーダル
  8. モデルの解釈性
  9. モデルの軽量化

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