正則化(シラバス 技術14)

1行の定義と◯×チェックは用語『正則化』の解説にあります。

学習目標

学習データに合わせすぎる過学習を抑えるため、誤差関数に重みに応じた罰則を加える正則化と、学習中にユニットをランダムに無効にするドロップアウトの考え方を理解し、L0・L1・L2正則化の違いと、L1・L2正則化を線形回帰に加えたラッソ回帰・リッジ回帰の性質を説明できるようにします。

要点

正則化の考え方

正則化は、モデルが学習データに合わせすぎる過学習を防ぐ工夫です。代表的な方法は、誤差関数に「重みの大きさに応じた罰則」を足すことです。

新しい誤差 = 元の誤差 + λ × 罰則項

過学習したモデルでは、一部の重みが極端に大きくなり、データの細かなノイズにまで反応していることがあります。罰則で重みを抑えると、入力が少し変わっても出力が大きく揺れない、なめらかなモデルになります。

λ(ラムダ)は罰則の強さを決めるハイパーパラメータです。小さすぎると効果が薄く、大きすぎるとモデルが単純になりすぎて未学習になります。検証用データの成績を見ながら決めます。

L0・L1・L2正則化の違い

種類罰則項重みへの効果線形回帰に加えると
L0正則化0でない重みの個数使う重みの数を直接減らす最良部分集合選択に近い
L1正則化重みの絶対値の和一部の重みをちょうど0にするラッソ回帰
L2正則化重みの2乗の和重み全体を小さくする(0にはなりにくい)リッジ回帰
  • L0正則化:0でない重みを数えて罰します。不要な特徴量を減らす目的にはいちばん素直です。ただし、どの重みを0にするかの組み合わせを調べる必要があり、特徴量が多いと計算が非常に難しくなります。
  • L1正則化:予測への影響が小さい重みはちょうど0になり、残った特徴量だけを使うモデルになります。学習と同時に特徴量を選べるので、L0正則化の代わりとしても使われます。
  • L2正則化:大きな重みほど強く縮めますが、ちょうど0にはなりにくく、すべての特徴量を少しずつ使うモデルになります。ニューラルネットワークでは荷重減衰(weight decay)とも呼ばれます。

ラッソ回帰とリッジ回帰

どちらも、線形回帰の誤差に罰則を足したモデルです。

  • ラッソ回帰(L1):たとえば店舗データの100項目から月の売上を予測するとき、影響の大きい一部の項目だけに係数が残りやすくなります。どの項目が効いているかを説明しやすいモデルになります。
  • リッジ回帰(L2):項目どうしの相関が強いときでも係数が極端な値になりにくく、予測が安定します。

ドロップアウト

ニューラルネットワークでよく使われる正則化の手法です。学習中、データを入れるたびに、ユニットの一部を決められた確率でランダムに無効にします。特定のユニットの組み合わせに頼れなくなるため、各ユニットが単独でも役立つ特徴を学ぶようになります。毎回違う小さなネットワークを学習していると見なせるので、複数のモデルを平均するアンサンブル学習に近い効果があると説明されます。推論時はすべてのユニットを使い、出力の大きさを学習時とそろえます。

正則化に近い効果をもつ工夫

罰則を足す方法以外にも、過学習を抑える工夫があります。検証用データの誤差が悪化し始めたら学習を止める早期終了、データを水増しするデータ拡張などです。これらは別の中項目で扱います。

G検定で問われる深さ

罰則付きの最適化の解き方や式変形は不要です。L0は0でない重みの個数、L1は絶対値の和、L2は2乗の和という罰則の形、重みがちょうど0になるか小さくなるだけかの違い、ラッソ回帰とリッジ回帰の対応、ドロップアウトを学習時だけ使うことを押さえれば十分です。

つまずきやすい点

  • ラッソ回帰はL1正則化、リッジ回帰はL2正則化を線形回帰に加えたもので、名前と罰則の組み合わせを取り違えやすい点
  • L1正則化は一部の重みをちょうど0にして使う特徴量を絞り、L2正則化は重み全体を小さくするがちょうど0にはしにくい点
  • ドロップアウトでユニットを無効にするのは学習中だけで、推論時はすべてのユニットを使う点
  • 正則化の強さを決める係数を大きくしすぎると、必要な重みまで抑えられて未学習(学習不足)になる点

シラバスのキーワード

L0正則化、L1正則化、L2正則化、正則化、ドロップアウト、ラッソ回帰、リッジ回帰

練習問題

  1. 特徴量を絞り込む正則化
  2. ドロップアウトの仕組み
  3. L1・L2罰則項の計算
  4. 相関の強い変数と正則化回帰
  5. リッジ回帰の偏りとばらつき
ほかの2問
  1. L2正則化による重みの更新
  2. 正則化と正規化の区別

混同しやすい用語

AIで作成 人による確認:未 誤りを報告

出典と作成について

作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合。手順は編集方針)

最終更新日: 最終確認日:

対応シラバス:シラバス第1.4版 技術14

改訂履歴

ディープラーニングの概要の中項目
  1. ニューラルネットワークとディープラーニング
  2. 活性化関数
  3. 誤差関数
  4. 正則化
  5. 誤差逆伝播法
  6. 最適化手法

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